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「オリエント急行の殺人」 著:アガサ・クリスティー

こんばんは。黄色です。夜分遅くに更新です。

最近、アガサ・クリスティーの小説を良く読みます。
昔に目を通したのですが、いかんせん内容を覚えていなかったので、復習を兼ねて読んでいます。

今回読んだのは「オリエント急行の殺人」
非常に有名な作品だと思います。私も昔から知っているタイトルです。

さて、内容に関する話はネタバレになるのでしませんが、とにかくアガサ・クリスティーの小説は驚かされます。
今まで「そして誰もいなくなった」「ABC殺人事件」を読んできましたが、どれも結末には驚きと納得が高波のように押し寄せてきます。
何の気ない描写が、解決の糸口になる。
ミステリー作品では基本と言われますが、小さい描写が積み重なって、犯人のアリバイは崩れていきます。
その法則がこの作品にも適用されていますが、驚いたことにこの作品は1934年に刊行されました。
1934年です。第2次世界大戦よりも前に、これほどの完成度を誇ったミステリー小説が世に出ていたのです。
今年でちょうど80年になりますね。


作品のまえがきやあとがきで、アガサ・クリスティーの孫や出版社の方などが、いかにアガサ・クリスティーの作品は読者の度肝を抜くギミックを備えているか、技巧に凝っているか、奇妙奇天烈な展開なのに納得感があるかを褒め称えます。
刊行から80年経っても、それらのギミック、技巧、展開がまるで色褪せず、変わらず読者にインパクトを与えるというのは彼女の小説家としての技術力、センスの高さを読者に感じさせます。

私がアガサ・クリスティーの作品で常に感じることは、そのトリックの単純さです。
上記にも書いた「そして誰もいなくなった」「ABC殺人事件」にも当てはまる事ですが、説明されればすぐに解るトリックばかりが使用されています。
誰かに説明する際に一言二言、簡素な言葉があれば説明できる。
長ったらしい説明も難しい言い回しも不要です。小学生低学年にさえ説明できる事でしょう。
そのシンプルさこそが、刊行されてから80年経ってもいまだ魅力を失わない秘密なのではないかと考えています。

トリックが単純なのに、つい騙されてしまう。答えにたどり着くことができない。
私は彼女の作品を読んで、2つの教訓を得ました。
1つは、人は騙されやすいという事。
1つは、人は知識が無ければ綻びに気づけない。

ポアロの推理は、超常的なモノでも、神や天に任せたようなものでもありません。推理モノですから。
ポアロの推理は、論理と知識によって行われます。
知識とは、事件に関するものだけでなく、一般的な教養や文化理解、果ては流行にまで至ります。
ポアロは知識を用いて、容疑者の怪しい部分を暴き、問い詰めていく。
知識があるからこそ、"怪しい"という事に気づけるのです。
推理小説では、このような事は至極当たり前ですが、ポアロ…特に「オリエント急行の殺人」ではそれが目立ちました。
そして、知識を持たない読者は、これにコロッと騙されてしまう。読み飛ばしてしまいます。
読み飛ばしてしまうような文章の上手さが、推理小説としての完成度をより高めているのかも知れません。


読めば読むほど、新鮮な驚きに包まれる。それが、アガサ・クリスティーの作品だと感じます。
次はどの作品を読もうか。今からとても楽しみにしています。
それでは。黄色でした。
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